健康食品等の素材情報データベース

注意!(1) データの無断転用,引用、商用目的の利用は厳禁.(2) 以下の情報は現時点(最終更新日時)で調査できた素材の科学論文情報です. 実際に販売されている商品に以下の素材が含まれているとしても,その安全性・有効性がここに紹介した情報と一致するわけではありません.(3) 詳細情報として試験管内・動物実験の情報も掲載してありますが,この情報をヒトに直接当てはめることはできません.有効性については,ヒトを対象とした研究情報が重要です.(4) 医療機関を受診している方は,健康食品を摂取する際に医師へ相談することが大切です.「健康食品」を利用してもし体調に異常を感じたときは、直ぐに摂取を中止して医療機関を受診し,最寄りの保健所にもご相談下さい.

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項 目

内 容

名称

ステビア [英]Stevia、Paraguayan sweet herb [学名]Stevia rebaudiana (Bertoni) Hemsl.

概要

ステビアは高さ80 cmの多年草。16世紀からパラグアイでマテ茶の甘味料として使用され、20世紀になってからその他の南米諸国やアジアで広範囲に使用されるようになった。パラグアイ、ブラジル、日本、韓国、タイ、中国で商業生産されている。俗に、「血糖値が低下する」「血圧が降下する」「利尿作用がある」「強壮作用がある」と言われ、健康食品素材としても用いられているが、ヒトでの有効性については信頼できるデータが見当たらない。日本では既存添加物(甘味料)としての使用が認められており、一般的な飲食物の甘味料として少量を摂取する場合には安全性が示唆されている。妊産中・授乳中に過剰に摂取した場合の安全性については十分な情報が見当たらないため、通常の食品に甘味料として添加される量を超える摂取は避ける。その他、詳細については、「すべての情報を表示」を参照。

法規・制度

・葉は「医薬品的効果効能を標ぼうしない限り医薬品と判断しない成分本質 (原材料)」に区分される (30) 。
・ステビア抽出物、ステビア末等は既存添加物 (甘味料) としての使用が認められている。
・レバウディオサイド (Rebaudioside A 、ステビア抽出物) は、米国ではGRAS (一般的に安全とみなされた物質) 認定。

成分の特性・品質

主な成分・性質

・ステビアの主成分はステビオサイド (stevioside) で、これは熱や酸に安定で、ノンカロリーで10%ショ糖液の100倍甘い。他の成分としてはβ-シトステロール、スチグマステロール、タンニン、精油がある。

分析法

・品質の指標として、ステビオサイドとレバウディオサイド (rebaudioside) AはNH2-カラムを用いたUV-HPLCにより分析されている (PMID:11599985)

有効性








循環器・
呼吸器


メタ分析
・2014年5月までを対象に5つのデータベースで検索できた二重盲検無作為化プラセボ比較試験9報について検討したメタ分析において、成人によるステビア、ステビオサイド、レバウディオサイドAの摂取は、拡張期血圧 (7報) 、空腹時血糖 (76報) 、の低下と関連が認められたが、収縮期血圧 (7報) 、総コレステロール (6報) 、LDLコレステロール (4報) 、HDLコレステロール (6報) に影響は与えず、トリグリセリド (5報) の増加と関連が認められたが、いずれも試験によるバラツキが大きかった (PMID:25412840)
RCT
・健康成人100名 (試験群50名、平均42.1±1.9歳、アメリカ) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、レバウディオサイド (rebaudioside) Aを1,000 mg/日、4週間摂取させたところ、血圧、心拍に影響は認められなかった (PMID:18555574)
・軽度の高血圧患者168名 (試験群82名、平均52±7歳、中国) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、ステビオシド500 mg×3回/日を2年間摂取させたところ、血圧、左心室肥大リスクの低下が認められたが、心拍、BMI、血糖値、血中脂質に影響は認められなかった (PMID:14693305)


消化系・肝臓

調べた文献の中に見当たらない。

糖尿病・
内分泌

RCT
・II型糖尿病患者30名 (平均58.2歳、試験群15名、パラグアイ) 、健常成人30名 (平均28.1歳、試験群17名) を対象とした二重盲検無作為プラセボ比較試験において、ステビオールグルコシド250 mg×3回/日を3ヶ月間摂取させたところ、BMI、血圧、血糖値、インスリン濃度、HbA1c、血中脂質に影響は認められなかった (PMID:18397817)

生殖・泌尿器

調べた文献の中に見当たらない。

脳・神経・
感覚器

調べた文献の中に見当たらない。

免疫・がん・
炎症

調べた文献の中に見当たらない。

骨・筋肉

調べた文献の中に見当たらない。

発育・成長

調べた文献の中に見当たらない。

肥満

調べた文献の中に見当たらない。

その他

調べた文献の中に見当たらない。





試験管内・
動物他での
評価

・ステビオサイドは動物実験において肝臓でのグリコーゲン合成を促進する (PMID:8042003)
・ステビア抽出物はラットにおいて、血管を拡張させ利尿作用を示す (PMID:9033821)(PMID:8569236)
・動物実験によると、ステビオサイドには血圧低下作用があると思われる (PMID:9806223)
・ステビアの水溶性発酵抽出液は、食中毒の原因菌である大腸菌O-157、H7、出血性大腸菌に対し、in vitro で殺菌作用があった (PMID:9492187)
・ステビオールとステビオサイドは、β細胞に直接働きかけることによって、インスリン分泌を刺激する可能性があるという予備的な証拠がある (PMID:10690946) 。また、ステビオサイドは腸管のグルコース吸収を阻害する可能性を示す証拠もある (PMID:7616317) 。他の実験によると、ステビオサイドはインスリン感受性を高め、骨格筋におけるグルコース輸送を改善することが示唆されている (PMID:14681850)

安全性

危険情報

<一般>
・一般的な飲食物の甘味料としてステビアを少量摂取する場合には安全性が示唆されている (94) 。また、ステビアの主成分であるステビオサイドの摂取も安全性が示唆されている (94) 。
・ステビオシドの有害事象として、腹部膨満や悪心などの胃腸症状、頭痛、めまい、筋痛、しびれを生じる可能性がある (94) 。
・FDAやヨーロッパ、WHOはステビアの長期摂取と毒性に対する結論が出ていないことを理由に承認していなかったが、2004年、第63回JECFAにおいて一日摂取許容量 (ADI) が設定され、2008年にアメリカのGRAS認定を受けた。また、2010年4月14日、EFSAのANSパネル (食品添加物及び食品に添加される栄養源に関する科学パネル) は、ステビア葉から抽出したステビオール配糖体の安全性を評価し、ADIをJECFAの設定と同量の 4 mg/kg体重/日とした (EFSAの情報の詳細は食品安全情報 (化学物質) No. 9/ 2010 (日本語) またはEFSA (英語) を参照) 。
・日本では指定添加物ではなく、既存添加物としての使用が認められている。
<妊婦・授乳婦>
・妊娠中・授乳中の安全性については十分な情報がないため、通常の食品に甘味料として添加される量を超える摂取は避ける (94) 。
<小児>
・サプリメントなど濃縮物として摂取する場合の安全性に関して信頼できる十分な情報が見当たらない。
<その他>
・理論的には、キク科の植物に過敏な人は、ステビアでアレルギー症状が起こる可能性がある (94) 。
<被害事例>
・26歳女性 (日本) がステビアを含む清涼飲料水を摂取した直後に全身掻痒感、粘膜浮腫、呼吸困難を呈した。スクラッチテストにより、ステビアが陽性であったため、ステビアによるアナフィラキシーと診断された (2000143079) 。

禁忌対象者

調べた文献の中に見当たらない。

医薬品等との
相互作用

<理論的に考えられる相互作用>
・血糖降下作用や降圧作用のある医薬品やハーブ、サプリメントと併用すると、副作用を増強する可能性がある (94) 。

動物他での
毒性試験

1.LD50 (半数致死量)
・ステビア抽出物を投与:マウス29.5 g/kg (91) 。
2.TDLo (最小中毒量)
・ラット経口45 g/kg (91) 。
3.TD (中毒量)
・ラット経口 (継続的) 99.5 g/kg/79週 (91) 。
4.その他
・ステビオサイドには変異原性、遺伝毒性、避妊活性、催奇形性などはみられなかった (PMID:14561506) が、ステビオールとステビオールの代謝物は試験管内実験で変異原性がみられた (PMID:8962427) (PMID:3887402)
・ステビアは、生殖に関して有害事象をもつ可能性がある。ステビアの水性抽出物は雄ラットの精子数を減少させ、精巣重量を減少させた (PMID:10619379) 。また、ステビオールを摂取させたハムスターのメスでは子孫の数とその体重が減少した (PMID:9598301)
・ステビア抽出物 (総ステビオサイド88.28%含有) ならびにステビオールは、試験管内実験では500μg/mL以下、マウス単回投与実験では2 g/kg以下において、DNA損傷は認められなかった (2003197267) 。
・ステビア抽出物 (ステビオシド16.3%、レバウディオサイドA16.3%含有) を用いた雌雄F344/Du Crjラットにおける慢性毒性試験から、無影響量は550 mg/kgと推定された (1985158450) 。

AHPAクラス分類
及び勧告

・葉:クラス1 (22) 。

総合評価

安全性

・食べ物や飲み物の甘味料として少量を摂取する場合には安全性が示唆されている。
・ステビアは2004年、第63回JECFAにおいて一日摂取許容量 (ADI) が設定され、2008年にアメリカのGRAS認定を受けた。また、2010年4月14日、EFSAのANSパネル (食品添加物及び食品に添加される栄養源に関する科学パネル) は、ステビア葉から抽出したステビオール配糖体の安全性を評価し、ADIをJECFAの設定と同量の4 mg/kg体重/日とした。
・妊娠中・授乳中の安全性については十分な情報がないので、通常の食品に甘味料として添加される量を超える過剰摂取は避ける。
・ステビアによるアナフィラキシー反応の報告がある。また、キク科植物に過敏な人ではアレルギーを起こす可能性がある。

有効性

(注:下記の内容は、文献検索した有効性情報を抜粋したものであり、その内容を新たに評価したり保証したりしたものではありません。)
・調べた文献に十分な情報が見当たらない。

参考文献

(22) メディカルハーブ安全性ハンドブック 第2版 東京堂出版 林真一郎ら 監訳
(30) 「医薬品の範囲に関する基準」(別添2、別添3、一部改正について)
(2000143079) 日本皮膚科学会雑誌. 2000;110(2):190.
(PMID:11599985) J Agric Food Chem. 2001 Oct;49(10):4538-41.
(PMID:14693305) Clin Ther. 2003 Nov;25(11):2797-808.
(PMID:8042003) Res Commun Chem Pathol Pharmacol. 1994 Apr;84(1):111-8.
(PMID:9033821) Braz J Med Biol Res. 1996 May;29(5):669-75.
(PMID:8569236) J Ethnopharmacol. 1995 Jul 28;47(3):129-34.
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(PMID:8962427) Mutagenesis. 1996 Nov;11(6):573-9.
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(PMID:1921423) J Ethnopharmacol. 1991 Jul;33(3):257-62.
(2003197267) The Journal of Toxicological Sciences. 2002; 27(Suppl.I ):2-8
(1985158450) 食品衛生学雑誌. 1985; 26(2):169-83
(PMID:18555574) Food Chem Toxicol. 2008 Jul;46 Suppl 7:S40-6.
食品安全情報 (化学物質) No. 9/ 2010
EFSA evaluates the safety of steviol glycosides
(91) Registry of Toxic Effects of Chemical Substances (RTECS)
(94) Natural Medicines
(PMID:18397817) Regul Toxicol Pharmacol. 2008 Jun;51(1):37-41. Epub 2008 Mar 5.
(PMID:25412840) Eur J Prev Cardiol. 2015 Dec;22(12):1575-87.

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