健康食品等の素材情報データベース

注意!(1) データの無断転用,引用、商用目的の利用は厳禁.(2) 以下の情報は現時点(最終更新日時)で調査できた素材の科学論文情報です. 実際に販売されている商品に以下の素材が含まれているとしても,その安全性・有効性がここに紹介した情報と一致するわけではありません.(3) 詳細情報として試験管内・動物実験の情報も掲載してありますが,この情報をヒトに直接当てはめることはできません.有効性については,ヒトを対象とした研究情報が重要です.(4) 医療機関を受診している方は,健康食品を摂取する際に医師へ相談することが大切です.「健康食品」を利用してもし体調に異常を感じたときは、直ぐに摂取を中止して医療機関を受診し,最寄りの保健所にもご相談下さい.

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項 目

内 容

名称

キャッツクロー [英]Cat's claw [学名]Uncaria tomentosa (Wildd.) DC. 、Uncaria guianensis

概要

キャッツクローはアマゾン原産の蔓性一年草のハーブで、小枝から出る葉柄の付け根に、ネコの爪のような形の鈎が突き出ていることから、現地では「ネコの爪」と呼ばれており、それが名前の由来である。インディオたちは蔓を切ったときに溢れ出る樹液を飲み、消化器や免疫系疾患の改善に用いたようである。俗に、「痛風やリウマチによい」「免疫によい」「がんによい」と言われているが、特定の製品または抽出物を摂取した場合は、変形性関節症およびリウマチに対して有効性が示唆されているものの、それ以外のヒトでの有効性については、調べた文献に十分な情報が見当たらない。適切に短期間摂取する場合は、安全性が示唆されているが、避妊作用を持つ可能性もあり、妊娠中は使用を避ける。授乳中の安全性については信頼できるデータが十分ではないため、使用を避ける。皮膚移植患者、臓器移植患者、血友病患者が新鮮血漿を投与されている場合、ある特定のワクチンを同時に使用している場合、ホルモン療法、胸腺を摘出した場合、インスリンを投与している場合、および3歳以下の小児には禁忌。その他、詳細については、「すべての情報を表示」を参照。

法規・制度

・キャッツクロー全草は「医薬品的効能効果を標ぼうしない限り医薬品と判断しない成分本質 (原材料) 」に区分される (30) 。

成分の特性・品質

主な成分・性質

・アルカロイド (リンコフィリン (rhynchophylline) 、五環系オキシインドールアルカロイド (pentacyclic oxindole alkaloid:POA) 、pteropodine、isopteropodine、uncarine Eなど) 、キノブ酸グリコシド (quinovic acid glycosides) 、タンニンなどを含む (21) (94) 。

分析法

・アルカロイド類が紫外可視検出器 (検出波長245 nm) 、質量分析器 (MS) を装着したHPLCにより分析されている (PMID:11488460) (PMID:14979528)

有効性








循環器・
呼吸器


調べた文献の中に見当たらない。


消化系・肝臓

調べた文献の中に見当たらない。

糖尿病・
内分泌

調べた文献の中に見当たらない。

生殖・泌尿器

調べた文献の中に見当たらない。

脳・神経・
感覚器

調べた文献の中に見当たらない。

免疫・がん・
炎症

一般情報
・キャッツクローの摂取は、変形性関節症の痛みに対して有効性が示唆されている (94) 。
・キャッツクローの摂取は、リウマチに対して有効性が示唆されている (94) 。
RCT
・膝の変形性関節症に罹患している成人45名 (45〜75歳、試験群30名、ペルー) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、キャッツクロー抽出物を100 mg/日、4週間摂取させたところ、膝を動かした際の痛みが軽減したが、安静時の痛みや膝の腫れには影響がみられなかった (PMID:11603848)
・6ヶ月以上スルファサラジンまたはヒドロキシクロロキンを服用しているリウマチ罹患者40名 (試験群21名、平均53.1±13.4歳、オ−ストリア) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、キャッツクロー根酸抽出物を20 mg/カプセル含む特定の製品を3回/日、24週間摂取させたところ、関節痛が軽減した (PMID:11950006)

骨・筋肉

調べた文献の中に見当たらない。

発育・成長

調べた文献の中に見当たらない。

肥満

調べた文献の中に見当たらない。

その他

調べた文献の中に見当たらない。





試験管内・
動物他での
評価

調べた文献の中に見当たらない。

安全性

危険情報

<一般>
・適切な短期間の摂取では安全性が示唆されている (94) 。
・摂取によって頭痛やめまい、嘔吐、一時的な下痢、便秘、消化不良、リンパ球増加症、赤血球増加症、座瘡の悪化がおこる可能性がある (94) (79) 。
<妊婦・授乳婦>
・キャッツクローは避妊作用を持つ可能性があるため、妊娠中の摂取は危険性が示唆されているため使用を避ける (94) 。
・授乳中の安全性については信頼できるデータが十分にないので、使用を避ける (94) 。
<小児>
・十分な情報が見当たらないため、子どもは使用を避ける (94) 。
<その他>
・全身性エリテマトーデス (SLE) など自己免疫疾患の患者は、使用を避ける (94) 。
・理論的には、キャッツクローを摂取すると、白血病に罹患している人の疾患活動性が悪化する可能性がある (94) 。
・交尾後72時間の妊娠マウスにキャッツクロー抽出物を摂取させたところ、異常胚の増加が認められた (101) 。
・雌マウスにキャッツクローのタンニンフリー抽出物を摂取させたところ、妊娠が阻害された (102) 。
<被害事例>
・坐骨神経痛および椎間板ヘルニアの原病歴のある15歳女性 (日本) が、キャッツクローを主成分とするサプリメント (キャッツクロー、ワイルドローズフォルテ、ノニ、マカ、カロチノイドを含有) を1日約30錠およびクロレラを1日約12錠、処方鎮痛薬と2ヶ月間併用したところ、薬剤性肝機能障害を発症した (リンパ球刺激試験ではクロレラのみ陽性) (2005222152) 。
・全身性エリテマトーデスの既往歴があり、プレドニゾン、アテノロールなどの医薬品を服用していた35歳女性 (アメリカ) が、関節炎の改善を目的に、キャッツクロー抽出物を1カプセル×4回/日併用したところ (摂取期間不明) 、血清クレアチニン値の上昇、タンパク尿、血尿などが生じ、急性のアレルギー性間質性腎炎と診断された。キャッツクローの摂取中止により症状が改善した (PMID:9375835)

禁忌対象者

・皮膚移植患者、臓器移植患者、血友病患者が新鮮血漿を投与されている場合、ある特定のワクチンを同時に使用している場合、ホルモン療法、胸腺を摘出した場合、インスリンを投与している場合、3歳以下の小児には禁忌である (22) 。

医薬品等との
相互作用

<試験管内・動物>
・動物実験 (マウス) において、キャッツクロー粉末はジアゼパムの薬効を増強した (PMID:21928376)
・in vitro試験 (ヒト酵素タンパク) において、キャッツクローはCYP3A4活性を阻害した (PMID:10969720)
<理論的に考えられる相互作用>
・血圧を下げる可能性があるため、降圧剤との併用により、低血圧をおこす可能性がある (94) 。
・免疫を刺激する可能性があるので、免疫抑制剤の作用に影響する可能性がある (94) 。
・薬物代謝酵素CYP3A4で代謝される医薬品 (ロバスタチンやケトコナゾールなど) の代謝を抑制し、それらの医薬品濃度が上昇する可能性がある (PMID:10969720) (94) 。

動物他での
毒性試験

1.LD50 (半数致死量)
・キャッツクロー根の水抽出物 (五環系オキシインドールアルカロイド35 mg/kg含有) を投与:マウス経口16 g/kg以上 (79) (81) 。
・キャッツクロー樹皮の水抽出物を投与:ラット経口126.8 g/kg (79) 。
2.LDLo (最小致死量)
・キャツクロー抽出物を投与:マウス経口 16 mg/kg (91) 。
・キャッツクロー根の水抽出物を投与:マウス経口 16 mg/kg (91) 。
3.TDLo (最小中毒量)
・キャッツクロー根の水抽出物を投与:ラット経口 (間欠的) 28 g/kg/28日 (91) 。
・キャッツクロー樹皮の水抽出物を投与:マウス経口 (連続) 12 g/kg/24日 (91) 。

AHPAクラス分類
及び勧告

・根皮、茎皮:クラス2b (22) 。

総合評価

安全性

・適切な短期間の摂取では安全性が示唆されている。
・妊娠中の摂取は危険性が示唆されているので使用を避ける。
・授乳中の安全性については信頼できるデータが十分にないので、使用を避ける。
・頭痛やめまい、嘔吐、一時的な下痢、便秘、消化不良、リンパ球増加症、赤血球増加症、座瘡の悪化を誘発する可能性がある。
・移植患者、臓器移植患者、血友病患者が新鮮血漿を投与されている場合、ある特定のワクチンを同時に使用している場合、ホルモン療法、胸腺を摘出した場合、インスリンを投与している場合、3歳以下の小児には禁忌である。

有効性

(注:下記の内容は、文献検索した有効性情報を抜粋したものであり、その内容を新たに評価したり保証したりしたものではありません。)
・特定の製品や抽出物の摂取で、変形性関節症、リウマチ性関節炎に対して有効性が示唆されている。

参考文献

(22) メディカルハーブ安全性ハンドブック 第2版 東京堂出版 林真一郎ら 監訳
(30) 「医薬品の範囲に関する基準」(別添2、別添3、一部改正について)
(PMID:11488460) Planta Med. 2001; 67(5); 447-50.
(PMID:14979528) Phytochem Anal. 2004;15(1):55-64.
(PMID:10969720) Phytomedicine. 2000 Jul;7(4):273-82.
(PMID:11950006) J Rheumatol. 2002 Apr;29(4):678-81.
(21) グリーンファーマシー 健康産業新聞社 James A.Duke
(PMID:11603848) Inflamm Res. 2001 50:442-448
(2005222152) 小児科. 2005; 46(6):1061-5
(79) The Essential Guide to Herbal Safety Elsevier (2005)
(81) Herbal Medicines Third edition (Pharmaceutical Press)
(91) Registry of Toxic Effects of Chemical Substances (RTECS)
(PMID:9375835) Nephron. 1997;77(3):361.
(PMID:21928376) Phytother Res. 2012 Mar;26(3):458-61.
(94) Natural Medicines
(101) Bol. Soc. Biol. Concep. 1998 69:141-145
(102) PCT Int. Appl. WO 1982. 821130 A1

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