健康食品等の素材情報データベース

注意!(1) データの無断転用,引用、商用目的の利用は厳禁.(2) 以下の情報は現時点(最終更新日時)で調査できた素材の科学論文情報です. 実際に販売されている商品に以下の素材が含まれているとしても,その安全性・有効性がここに紹介した情報と一致するわけではありません.(3) 詳細情報として試験管内・動物実験の情報も掲載してありますが,この情報をヒトに直接当てはめることはできません.有効性については,ヒトを対象とした研究情報が重要です.(4) 医療機関を受診している方は,健康食品を摂取する際に医師へ相談することが大切です.「健康食品」を利用してもし体調に異常を感じたときは、直ぐに摂取を中止して医療機関を受診し,最寄りの保健所にもご相談下さい.

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項 目

内 容

名称

オウギ 、キバナオウギ [英]Milk vetch [学名]Astragalus membranaceus (Fisch.) Bunge. ナイモオウギA.mongholicus BUNGE

概要

オウギは中国の東北、華北地方、朝鮮半島に分布する多年草で、花期は6〜7月。中国医学では代表的な強壮作用を有する生薬の一つであり、多くの漢方処方に配合されている。日本でも根は生薬 (黄耆<オウギ>局) として使われている。使用されるものは、4〜10年の根であり、春先の葉の出る前、もしくは秋の葉が落ちた後に収穫される。根を掘り起こした後、樹冠および細根を除き、通常は天日にて乾燥する。一般的な使用形態は、原料のまま (乾燥根のオウギ) 、もしくは加工したオウギ (蜂蜜処理) である。乾燥根の場合は塊の根を完全に湿らせてから厚くスライスし、再乾燥する。蜂蜜処理の場合はスライスした根を蜂蜜 (根に対し25〜30%) と共に加熱して作られる。生薬の黄耆<オウギ>は利尿・血圧降下などの作用や、抵抗力を高めるだけでなく、いわゆるストレスへの適応力を上げる効果があることが示唆されている。健康食品の原材料としてオウギの葉・花・茎が利用される。食品素材として利用する場合のヒトでの有効性については、信頼できる十分なデータが見当たらない。安全性については、経口摂取で安全性が示唆されているが、妊娠中・授乳中の安全性については、信頼できるデータが十分ではない。その他、詳細については、「すべての情報を表示」を参照。

法規・制度

・根は「専ら医薬品として使用される成分本質 (原材料) 」に、茎と葉は「医薬品的効能効果を標ぼうしない限り医薬品と判断しない成分本質 (原材料)」に区分される (30) 。

成分の特性・品質

主な成分・性質

・フォルモノネチン (formononetin) などのイソフラボン誘導体やサポニン (アストラガロシド (asterogaloside)など) 、クマリン (coumarin) 、ショ糖、グルクロン酸、数種のアミノ酸、ミネラルなどの成分を含む (94) 。

分析法

・イソフラボノイドが紫外可視検出器 (検出波長280、260 nm) を装着したHPLCにより分析されている (101) (102) 。カリコシンが紫外可視検出器 (検出波長260 nm) を装着したミセル動電クロマトグラフィーにより分析されている (2001047472) (PMID:11019650)

有効性








循環器・
呼吸器


調べた文献の中に見当たらない。


消化系・肝臓

調べた文献の中に見当たらない。

糖尿病・
内分泌

メタ分析
・2015年12月までを対象に6つのデータベースで検索できた無作為化比較試験13報について検討したメタ分析において、II型糖尿病患者におけるゲンゲ属の水煎じ物の摂取は、空腹時血糖 (4報) 、食後血糖 (3報) 、空腹時インスリン濃度 (3報) 、HbA1c (2報) 、HOMA-IR (2報) の低下と関連が認められたが、HbA1c、HOMA-IRについては試験によるバラツキが大きかった (PMID:27269392)

生殖・泌尿器

調べた文献の中に見当たらない。

脳・神経・
感覚器

調べた文献の中に見当たらない。

免疫・がん・
炎症

調べた文献の中に見当たらない。

骨・筋肉

調べた文献の中に見当たらない。

発育・成長

調べた文献の中に見当たらない。

肥満

調べた文献の中に見当たらない。

その他

調べた文献の中に見当たらない。





試験管内・
動物他での
評価

・浸水液、70%エタノールエキス、エタノールエキスをウサギ、イヌ、ネコなどに静脈注射すると血圧降下作用が認められる (18) (24) 。
・エキスは摘出した動物の末梢血管を拡張する作用がある (24) 。
・ラットを用いた実験で抗アレルギー作用が認められた (24) 。熱水抽出エキスはインターフェロン誘起作用が認められる (24) 。
・性周期に対する作用:雄のラットの発情期を惹起する (24) 。
・マウスへの実験的な低血糖および高血糖誘発に対する阻害作用がある (23) 。
・オウギの煎剤をラット (皮下) 、イヌ (静脈) で投与したとき利尿作用が認められた (18) (24) 。
・平滑筋の収縮作用がある (23) 。
・水性エキスあるいは水抽出物にはマクロファージの貪食作用増強効果が認められ、エキス中の多糖類には腹腔マクロファージ産生促進作用を有している (24) 。

安全性

危険情報

<一般>
・適切に摂取した場合、安全性が示唆されている (94) 。
・有害事象として、副鼻腔炎、咽頭炎、腸炎、悪心、発疹、湿疹、肝臓および腎臓の嚢胞、免疫抑制を生じる可能性がある (94) 。
<妊婦・授乳婦>
・安全性について、信頼できるデータが十分にない (94) 。
<小児>
・サプリメントなど濃縮物として摂取する場合の安全性に関して信頼できる十分な情報が見当たらない。
<その他>
・免疫能を活性化することが考えられるため、自己免疫疾患患者に使用するときは注意する (94) 。また、臓器移植を含む免疫抑制治療に影響を与えると考えられるので、同治療中は使用しない (94) 。
<被害事例>
・57歳男性 (日本) がオウギ摂取により扁平苔癬型薬疹を発症した (2005018114) 。
・オウギ摂取による有害事象が5名 (日本) 報告されている。4名はオウギを20 g/日使用しており、オウギの有害事象は用量依存的に出現しやすい可能性が考えられる。5名中4名に共通する徴候として掻痒感が認められた (1999206268) 。
・38歳女性 (中国) がオウギ茶を1ヶ月間摂取したところ (摂取量不明) 、血清CA19-9 (腫瘍マーカー) の増加、腎臓と肝臓に嚢胞が出現した。オウギ茶の摂取中止により改善した。翌年、オウギ粉末を1ヶ月間摂取したところ (摂取量不明) 、再びCA19-9の増加と腎臓・肝臓嚢胞が認められ、オウギ粉末の摂取中止により改善した (PMID:24806627)

禁忌対象者

調べた文献の中に見当たらない。

医薬品等との
相互作用

<理論的に考えられる相互作用>
・シクロフォスファミドと併用すると、その免疫抑制作用を減弱させる可能性がある (94) 。

動物他での
毒性試験

・in vitro試験 (哺乳類の培養細胞) において、オウギの水抽出物は染色体異常試験で陽性を示した (1996156498) 。

AHPAクラス分類
及び勧告

・根:クラス1 (22) 。

総合評価

安全性

・経口摂取、外用ともに安全性が示唆されている。
・妊娠中・授乳中の安全性については、信頼できるデータが十分ではない。

有効性

(注:下記の内容は、文献検索した有効性情報を抜粋したものであり、その内容を新たに評価したり保証したりしたものではありません。)
・調べた文献の中に見当たらない。

参考文献

(18) 和漢薬百科図鑑/II  保育社 難波 恒雄 著
(22) メディカルハーブ安全性ハンドブック 第2版 東京堂出版 林真一郎ら 監訳
(23) 天然食品・薬品・香粧品の事典 朝倉書店  小林彰夫ら 監訳
(30) 「医薬品の範囲に関する基準」(別添2、別添3、一部改正について)
(101) 北海道立衛生研究所報. 1987; 37: 48-52.
(102) 東京都立衛生研究所研究年報. 1991; 42: 33-7.
(PMID:11019650) 薬学雑誌. 2000;120(9): 779-85.
(24) 漢方薬理学 南山堂 高木敬次郎ら 監修
(2005018114) 日本皮膚アレルギー学会雑誌. 2004; 12(1):30-4
(2001047472) YAKUGAKU ZASSHI. 2000; 120(9):779-85
(1999206268) 漢方と最新治療. 1999; 8(1):35-8
(1996156498) 衛生化学. 1995; 41(6):463-9
(PMID:24806627) J Clin Pharm Ther. 2014 Oct;39(5):561-3.
(94) Natural Medicines
(PMID:27269392) J Ethnopharmacol. 2016 Sep 15;191:206-15.

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