健康食品等の素材情報データベース

注意!(1) データの無断転用,引用、商用目的の利用は厳禁.(2) 以下の情報は現時点(最終更新日時)で調査できた素材の科学論文情報です. 実際に販売されている商品に以下の素材が含まれているとしても,その安全性・有効性がここに紹介した情報と一致するわけではありません.(3) 詳細情報として試験管内・動物実験の情報も掲載してありますが,この情報をヒトに直接当てはめることはできません.有効性については,ヒトを対象とした研究情報が重要です.(4) 医療機関を受診している方は,健康食品を摂取する際に医師へ相談することが大切です.「健康食品」を利用してもし体調に異常を感じたときは、直ぐに摂取を中止して医療機関を受診し,最寄りの保健所にもご相談下さい.

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項 目

内 容

名称

アガーベ、マゲイ [英]Agave、Maguey [学名]Agave americana、Agave tequilana Weber など

概要

アガーベは、中央アメリカ原産のキジカクシ科 (リュウゼツラン科) の多年生植物で、高さ1.5〜2 m程度に生長する。樹液、果肉を発酵させたアルコール飲料 (プルケ、ヴィノ・メスカル) が作られるほか、樹液を煮詰めたものはアガベシロップ、マゲイシロップの名で低GI甘味料として用いられる。俗に、「消化器疾患によい」などと言われているが、ヒトでの有効性および安全性は信頼できる十分な情報が見当たらない。子宮刺激作用を有するため、妊娠中は使用を避ける。その他、詳細については「すべての情報を表示」を参照。

法規・制度

・アガーベ球茎は「医薬品的効能効果を標ぼうしない限り医薬品と判断しない成分本質 (原材料) 」に区分される (30) 。

成分の特性・品質

主な成分・性質

・サポニン類 (94) (PMID:12132678) (PMID:10865469) (PMID:15787245)、フラボノイド類、アルカロイド類などを含む (33) 。

分析法

・葉に含まれるサポニン類をNMRにて同定した報告がある (PMID: 12132678) (PMID: 15787245) (PMID:10865469)
・アガーベ中のフルクタンの構造をHPAEC-PAD法にて分析した報告がある (PMID:19348427)

有効性








循環器・
呼吸器


調べた文献の中に見当たらない。


消化系・肝臓

RCT
・健康な成人29名 (平均27±4.1歳、アメリカ) を対象とした二重盲検クロスオーバー無作為化比較試験において、アガーベ由来イヌリンを5.0 g/日または7.5 g/日、21日間摂取させたところ、糞便中の優勢菌占有率において、いずれの摂取量でBifidobacteriumの増加、Desulfovibrioの減少、5.0 g摂取でLachnobacteriumの減少、7.5 g摂取でRuminococcusが認められたが、糞便のpH、代謝最終産物量、短鎖脂肪酸含有率に影響は認められなかった (PMID:26203099)

糖尿病・
内分泌

調べた文献の中に見当たらない。

生殖・泌尿器

調べた文献の中に見当たらない。

脳・神経・
感覚器

調べた文献の中に見当たらない。

免疫・がん・
炎症

RCT
・急性の咳症状を訴える子ども79名 (試験群39名、平均23±15月齢、アメリカ) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、就寝前にアガーベネクターを月齢に応じて3〜5 mL、単回摂取させたところ、親の評価による咳の頻度、咳、鼻詰まり、鼻水の程度、子と親の睡眠に影響は認められなかった (PMID:25347696)

骨・筋肉

調べた文献の中に見当たらない。

発育・成長

調べた文献の中に見当たらない。

肥満

RCT
・肥満者14名 (20〜40歳、メキシコ) を対象とした二重盲検クロスオーバー無作為化プラセボ比較試験において、糖負荷とともにアガーベ由来イヌリン24 gを単回摂取させ、4時間後に規定食を摂取させたところ、イヌリン摂取から食後120分後までの血中グレリン濃度の変動に影響は認められなかった (PMID:28005446)

その他

調べた文献の中に見当たらない。





試験管内・
動物他での
評価

調べた文献の中に見当たらない。

安全性

危険情報

<一般>
・安全性に関する信頼できる十分な情報が見当たらない (94) 。
・健康な男女29名 (平均27.1±4.1歳、アメリカ) を対象とした二重盲検クロスオーバー無作為化プラセボ比較試験において、アガーベ由来イヌリンを5.0 gまたは7.5 g/日、21日間摂取させたところ、イヌリン摂取によって摂取期間中の消化器症状 (鼓腸、腹部膨満、腹鳴) の頻度上昇が認められ、7.5 g/日の摂取時のみ腹痛の重症度上昇が認められた (PMID:24664349)
<妊婦・授乳婦>
・子宮刺激作用を有する可能性のある成分を含むため、妊娠中の摂取はおそらく危険である (33) (94) 。
・授乳中は、安全性に関して信頼できる十分な情報が見当たらない。
・母子70組 (メキシコ) を対象とした前向きコホート研究において、妊娠中および授乳中のプルケ(樹液、果肉を発酵させたアルコール飲料)の摂取量が多いほど、6ヶ月齢時点での子の身長、精神活動の発育遅延がみられた (PMID:11527512) 。また、このうち58組 (母親:平均30.4±6.2歳) を追跡した結果、妊娠中のプルケの摂取は57ヶ月齢までにおける子の身長の発育遅延と、授乳中の摂取は身長と体重の発育遅延と関連が認められた (PMID:15280906)
<小児>
・サプリメントなど濃縮物として摂取する場合の安全性に関して、信頼できる十分な情報が見当たらない。
<その他>
・アガーベおよび含有成分、その他の同科植物にアレルギーがある人は注意が必要である (94) 。
<被害事例>
・3歳女児 (メキシコ) が、アガーベの茎のジュースを搾り取った繊維 (bagazo) を噛んだ2日後より、上腹部痛、吐き気、粘液嘔吐を生じて医療機関を受診。レントゲンで、噛んでいる間に誤飲したと思われるbagazoの胃石が認められ、除去手術によって回復した (PMID:4050757)
・55歳男性 (イタリア) が、アガーベの葉の切り取り作業を行った7時間後に、顔面、首、腕に水疱状の発疹、紅斑、掻痒を生じ、ステロイド、抗ヒスタミン剤により回復した。パッチテストの結果、アガーベを原因とする接触皮膚炎と診断された (PMID:7493474)
・56歳男性 (アメリカ) が、造園作業中にアガーベの樹液に接触した直後に掻痒、翌日に紅斑性丘疹を生じ、医療機関を受診した。アガーベを原因とする接触皮膚炎と診断された (PMID:14738723)
・58歳女性 (スペイン) が、リウマチの治療目的で、アロエベラの代わりにアガーベを塗布したところ、接触した部分 (顔、頸部) に搔痒、紅斑、浮腫、化膿を生じ、急性皮膚炎と診断された (PMID:21196071)
・アガーベ繊維を材料とするブラシ加工工場で10〜13年間働く兄弟 (年齢不明、スペイン) が、2〜10年間にわたって鼻炎、喘息、接触皮膚炎の症状を患い、検査の結果、工場内の粉塵に含まれていたアガーベの繊維を原因とする職業性喘息と診断された (PMID:18588565)

禁忌対象者

調べた文献の中に見当たらない。

医薬品等との
相互作用

調べた文献の中に見当たらない。

動物他での
毒性試験

1.LD50 (半数致死量)
・抽出物を投与:マウス腹腔内750 mg/kg (91) 。

AHPAクラス分類
及び勧告

・参考文献中に記載なし (22) 。

総合評価

安全性

・妊娠中の摂取はおそらく危険である。

有効性

(注:下記の内容は、文献検索した有効性情報を抜粋したものであり、その内容を新たに評価したり保証したりしたものではありません。)
・調べた文献の中に見当たらない。

参考文献

(22) メディカルハーブ安全性ハンドブック 第2版 東京堂出版 林真一郎ら 監訳
(30) 「医薬品の範囲に関する基準」 (別添2、別添3、一部改正について)
(33) 世界薬用植物百科事典 誠文堂新光社 A.シェヴァリエ
(91) Registry of Toxic Effects of Chemical Substances (RTECS)
(94) Natural Medicines
(PMID: 12132678) Z Naturforsch C. 2002 May-Jun;57(5-6):423-8.
(PMID: 15787245) Z Naturforsch C. 2005 Jan-Feb;60(1-2):57-62.
(PMID:15280906) Eur J Clin Nutr. 2004 Dec;58(12):1626-34.
(PMID:7493474) Contact Dermatitis. 1995 Jul;33(1):60-1.
(PMID:14738723) Am J Contact Dermat. 2003 Dec;14(4):213-4.
(PMID:26203099) J Nutr. 2015 Sep;145(9):2025-32.
(101) 学名でひく食薬区分リスト 薬事日報社 佐竹元吉 監修
(PMID:19348427) J Agric Food Chem. 2009 May 27;57(10):3995-4003.
(PMID:2640501) P R Health Sci J 1989 8(3) 295-9
(PMID:21196071) Allergol Immunopathol (Madr). 2011 May-Jun;39(3):184-5.
(PMID:4050757) Am J Gastroenterol. 1985 Nov;80(11):838-40.
(PMID:25347696) JAMA Pediatr. 2014 Dec;168(12):1107-13.
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(PMID:10865469) Planta Med. 2000 May;66(4):393-6.
(PMID:11527512) Eur J Clin Nutr. 2004 Dec;58(12):1626-34.
(PMID:18588565) Allergy. 2008 Jul;63(7):943-5.
(PMID:28005446) J Med Food. 2017 Feb;20(2):197-199.

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