健康食品等の素材情報データベース

注意!(1) データの無断転用,引用、商用目的の利用は厳禁.(2) 以下の情報は現時点(最終更新日時)で調査できた素材の科学論文情報です. 実際に販売されている商品に以下の素材が含まれているとしても,その安全性・有効性がここに紹介した情報と一致するわけではありません.(3) 詳細情報として試験管内・動物実験の情報も掲載してありますが,この情報をヒトに直接当てはめることはできません.有効性については,ヒトを対象とした研究情報が重要です.(4) 医療機関を受診している方は,健康食品を摂取する際に医師へ相談することが大切です.「健康食品」を利用してもし体調に異常を感じたときは、直ぐに摂取を中止して医療機関を受診し,最寄りの保健所にもご相談下さい.

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項 目

内 容

名称

ガルシニア・カンボジア、インディアンデイト、ゴラカ [英]Garcinia、Gambooge、Brindal Berry、Malabar Tamarind [学名]Garcinia cambogia

概要

ガルシニア・カンボジアは、インドや東南アジアに生育しているオトギリソウ科の常緑樹である。タイやインドでは、果実や果皮が調味料として使用される。俗に、「ダイエットによい」「リウマチによい」「赤痢によい」などと言われているが、減量には効果がないことが示唆され、その他のヒトでの有効性については信頼できる十分なデータがない。適切な量を12週間未満、摂取する場合は安全性が示唆されているが、動物実験では精巣に悪影響を及ぼす可能性が報告されている。厚生労働省は安全性確保のために、「ガルシニア抽出物を継続的に摂取する健康食品に関する情報提供について (食発第0307001号平成14年3月7日) 」という通知を行った。妊娠中・授乳中は、安全性に関して信頼できる十分な情報が見当たらないため摂取を避ける。インディアンデイト、ゴラカ、タマリンドなどと呼ばれることがあるが、別項のタマリンドとは全く別のものである。その他、詳細については、「すべての情報を表示」を参照。

法規・制度

・ガルシニア・カンボジア (別名: インディアンデイト/ゴラカ/タマリンド) の、果実、果皮、茎、種子、根、葉、花は「医薬品的効能効果を標ぼうしない限り医薬品と判断しない成分本質 (原材料)」に区分される (30) 。

成分の特性・品質

主な成分・性質

・果皮はヒドロキシクエン酸 (HCA) を50%含むと報告されており、HCAは脂質合成を阻害すると考えられている (94) 。

分析法

・果実中のヒドロキシクエン酸などの分析法として、C18カラム、移動相にメタノールと0.01 M リン酸の勾配法を用いたHPLCにて分離し、波長210 nmでの紫外可視 (UV) 測定を行う方法 (PMID:11929682) 、ガスクロマトグラムを用いたPCI/GC/MS法が報告されている (PMID:11319829)

有効性








循環器・
呼吸器


RCT
・肥満 (BMI:30〜39.9) の成人男女58名 (25〜60歳、試験群32名、スペイン) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、ガルシニア・カンボジア800 mgとコンニャク抽出物500 mgを、食事前に1日3回、12週間摂取させたところ、総コレステロール値およびLDLコレステロール値が低下した (PMID:18729243)


消化系・肝臓

調べた文献の中に見当らない。

糖尿病・
内分泌

調べた文献の中に見当らない。

生殖・泌尿器

調べた文献の中に見当らない。

脳・神経・
感覚器

調べた文献の中に見当らない。

免疫・がん・
炎症

調べた文献の中に見当らない。

骨・筋肉

調べた文献の中に見当らない。

発育・成長

調べた文献の中に見当らない。

肥満

<減量>
一般情報

・ガルシニア・カンボジアの果実の外皮の抽出物は経口摂取で、減量に効果がないことが示唆されている。摂食量の低下作用については、いくつかの報告があるが、その推奨は時期尚早である (94) 。
RCT
・過体重の男性11名 (平均BMI:27.4、平均47歳、オランダ) を対象とした二重盲検クロスオーバー無作為化プラセボ比較試験において、ヒドロキシクエン酸を500 mg/日、2週間摂取させたが、体重減少は認められなかった (PMID:11443511)
・過体重の男女135名 (試験群66名、平均BMI:32、平均39.4±7.2歳、アメリカ) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、ヒドロキシクエン酸を1,500 mg/日、12週間摂取させたが、減量効果は認められなかった (PMID:9820262)
・過体重の男女24名 (平均BMI:27.5、平均37歳、オランダ) を対象とした単盲検クロスオーバー無作為化比較試験において、ヒドロキシクエン酸を300 mgX3回/日、2週間摂取させたが、減量効果は認められなかった (PMID:12037659)
・軽度の過体重女性89名 (平均42.7±10.0歳、試験群42名、アメリカ) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、5,020 KJ/日 (1,200 kcal/日) の食事制限と共にガルシニア・カンボジア2.4 g/日、12週間摂取させたが、食事摂取量や食欲の低下は認められなかった (PMID:11134690)
・過体重の男女86名 (20〜50歳、試験群57名、韓国) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、ダイズ葉抽出物またはガルシニア・カンボジア抽出物を2 g/日、10週間摂取させたところ、体重に影響は認められなかった (PMID:21936892)
・過体重の女性43名 (25〜60歳、試験群30名、ブラジル) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、食事制限とともにガルシニア・カンボジア抽出物 (50%ヒドロキシクエン酸含有の標準品) 2.4 g/日を60日間摂取させたところ、血中トリグリセリドの低下が認められたが、その他の血清脂質 (総コレステロール、HDLコレステロール、LDLコレステロール) 、レプチン、インスリン、体格 (BMI、除脂肪量、体脂肪率、ウエストヒップ比) 、代謝 (安静時エネルギー消費量、呼吸商) に影響は認められなかった (PMID:24133059)

その他

RCT
・健常成人35名 (平均48.3歳、試験群18名、日本) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、ガルシニア・カンボジア500 mg/日とL-カルニチン600 mg/日を主成分としたサプリメントを8週間摂取させたところ、めまいの訴えが減少した (PMID:18385825)





試験管内・
動物他での
評価

調べた文献の中に見当らない。

安全性

危険情報

<一般>
・12週までならば適切に用いれば、経口摂取で安全性が示唆されている。長期摂取の安全性については十分な情報がない (94) 。
・有害事象として、吐き気、胃腸不快感、頭痛を起こす可能性がある (94) 。
・ラットを用いたガルシニアパウダーの長期安全性試験において、精巣への影響が強く示唆されたことから、厚生労働省は安全性確保のために、「ガルシニア抽出物を継続的に摂取する健康食品に関する情報提供について (食発第0307001号平成14年3月7日)」という通知を行った。
・健常者44名 (平均38歳、日本) に、ガルシニアエキス185.2 mg (ヒドロキシクエン酸111.1 mg含有) を含む錠剤を1日27〜36錠 (ヒドロキシクエン酸2,999.7〜3,996 mg) 、2〜10日間摂取させたところ、有害事象は認められなかった (2002188715) 。
・BMI>25の健常成人44名 (20〜65歳、日本) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、ガルシニアエキス185.25 mg (ヒドロキシクエン酸111.1 mg含有) を含む錠剤を1日9錠 (ガルシニアエキス1,667.3 mg、ヒドロキシクエン酸1,000 mgに相当) 、12週間摂取させたところ、血清中テストステロン、エストロン、エストラジオール、中性脂肪に影響は認められず、血液、病理学的有害事象も認められなかった (PMID:18316163)
<妊婦・授乳婦>
・妊娠中・授乳中は、安全性に関して信頼できる十分な情報が見当たらないため摂取を避ける (94) 。
<小児>
・サプリメントなど濃縮物として摂取する場合の安全性に関して信頼できる十分な情報が見当たらない。
<被害事例>
・アレルギー性喘息の既往歴があり、5年前からロイコトリエン受容体拮抗薬 (モンテルカスト) を服用していた45歳肥満 (BMI:32) 女性 (イタリア) が、減量目的で市販のサプリメント2種 (原因物質と疑われたガルシニア・カンボジア、ダイダイ等を含む) を7日間摂取したところ、重度の肝機能障害を起こし死亡したという症例報告がある (PMID:17157086)
・38歳男性 (アメリカ) が、ガルシニア・カンボジア、ガラナ種子抽出物、ダイダイを含むダイエット用サプリメント (1カプセルにカフェイン54 mg、シネフリン6.6 mg含有) を2×3カプセル/日摂取したところ、特発性心室頻拍を起こした (PMID:19151465)
・48歳女性 (アメリカ) が、体重減少目的でガルシニア・カンボジア含有サプリメントを2.5週間摂取したところ、めまい、胸苦しさ、失神発作、低血圧などを呈し、急性壊死性好酸球性心筋炎を起こした (PMID:25475477)
・高血圧治療のためヒドララジンを摂取しており、かつ慢性腎臓病、II型糖尿病、慢性腰痛、ヘモクロマトーシス、肥満のある42歳女性 (アメリカ) が、1週間前から体重減少目的でガルシニア・カンボジアを、3日前から腰痛の軽減にヒドロコドン/アセトアミノフェンを摂取したところ、急激な腹痛を呈し、ガルシニア・カンボジアとアセトアミノフェンの併用が原因と思われる急性肝炎を起こした (PMID:25811114)
・メラトニン、ジサイクロミンを服用している52歳女性 (アメリカ) が、痩身目的でガルシニア・カンボジアサプリメント1,000 mg/日を約25日間摂取したところ、食欲不振、だるさ、混乱を生じ、摂取を中止したが、黄疸、血清アミノトランスフェラーゼの上昇を伴う急性肝不全を呈していたため、症状発症から約50日後に肝移植を行った。CIOMS評価にて”probable”と判定されたため、摂取したガルシニア・カンボジアサプリメントが原因と考えられた (PMID:26626648)
・33歳女性 (オーストラリア) が、体重減少目的にレボカルニチン、クロム、リポ酸、ガルシニア・カンボジア果実 (36 mg/mL)、ギムネマ・シルベスタ葉 (2,160 mg/mL)、茶葉 (1,200 mg/mL) 、エンバク (100 mg/mL) 相当の抽出物含有製品を8週間摂取したところ、精神運動遅滞、平坦な情動、思考伝播、幻聴、被害妄想などの精神症状を生じた。この患者は16ヶ月前にもガルシニア・カンボジア抽出物摂取により同様の症状を呈し、入院した経験があった。摂取の中止と加療により改善し、因果関係評価 (Naranjo) は5 (probable) であった (PMID:26979102)
・34歳男性 (アメリカ) が、ガルシニア・カンボジア果実濃縮物 (400 mg相当/個含有) 、米粉、ゼラチン、ステアリン酸マグネシウム、ケイ素を含むサプリメントを2個×3回/日、5ヶ月間摂取したところ、吐き気、嘔吐、腹痛、暗色尿を生じて医療機関を受診し、血中のフェリチンの上昇が認められた。その後も摂取を継続していたところ、6週間後に羽ばたき振戦、黄疸を生じ錯乱状態となり再受診。血中の肝機能マーカー、ビリルビンの上昇、肝生検で広範な肝細胞壊死が認められ肝移植を受けた。摂取していたサプリメントを原因とする薬剤性肝機能障害と診断された (PMID:28018115)
・軽度の躁うつ病の既往歴があり、バルプロ酸、パロキセチンを服用して症状が安定していた51歳女性 (ポルトガル) が、体重減少目的でガルシニア・カンボジア、カルシウム、クロム、カリウム含有サプリメントを2週間摂取したところ、興奮、過活動、過敏などの躁症状を呈し、サプリメントの摂取中止により改善した (PMID:27630171)
・糖尿病、高血圧、C型肝炎、アヘン乱用の既往歴があり、ジアゼパム、メサドン、アスピリン、メトプロロール、メトホルミン、ヒドロクロロチアジド、リシノプリル、アトルバスタチン、インスリングラルギンを投薬中の56歳女性 (アメリカ) が体重減少目的でガルシニア・カンボジアサプリメント2粒×3回/日 (ヒドロキシクエン酸1,400〜1,440 mg含有) をアフリカンマンゴノキ製品 (詳細不明) と共に約1ヶ月間摂取したところ、腹痛、嘔吐、無気力、混乱を生じ、糖尿病性ケトアシドーシスおよび膵炎と診断された (PMID:28968624)

痩身目的でのガルシニア・カンボジア摂取との関連が疑われる双極性障害の症例 (アメリカ) が3例報告されている。
・1型双極性障害の既往があり、6年間症状が安定していた50歳男性が、食事療法 とともにガルシニア・カンボジア2錠/日を2ヶ月間摂取したところ、摂取1ヶ月後より誇大妄想、易怒性、多弁、浪費、社会的活動の増加、睡眠欲求減少を呈し 入院した。
・25歳男性が、食事療法、運動とともにガルシニア・カンボジア1〜2錠/日を摂取し始めたところ、数週間以内に自信過剰、誇大妄想、睡眠欲求減少、過活動、浪費、多弁を生じ、その後被害妄想、宗教妄想を呈し入院した。
・2型双極性障害および選択的セロトニン再取り込み阻害薬による軽躁病の既往がある34歳女性が、食事療法、運動とともにガルシニア・カンボジア (摂取量不明) を4〜6週間摂取したところ、易怒性、多弁、睡眠欲求減少、興奮を呈し医療機関を受診した。
3例ともに、ガルシニア・カンボジアの摂取中止と加療により回復した (PMID:27486540)

禁忌対象者

調べた文献の中に見当らない。

医薬品等との
相互作用

<ヒト>
・エスシタロプラム (抗うつ薬) を服用中の35歳女性 (アメリカ) が、減量目的でガルシニア・カンボジア2,000 mg×3回/日を1〜2ヶ月間摂取したところ、震え、ほてり、発汗などを生じた。エスシタロプラムの2週間の中止により改善したが、セルトラリン (抗うつ薬) の服用を開始したところ、1.5週間後に大量発汗、どもり、高血圧、頻脈、間代性痙攣を生じ救急搬送された。この間、ガルシニア・カンボジアサプリメントは摂取し続けており、セロトニンとの相互作用によるセロトニン中毒と診断され、抗うつ薬とサプリメントの使用中止と加療により改善した (PMID:24699886)

動物他での
毒性試験

1. TDLo (最小中毒量)
・抽出物を投与:ヒト経口2 g/kg/12週 (91) 。
2.その他
・Zucker肥満ラットにヒドロキシクエン酸添加飼料を摂取させたところ、102 mmol/kg (778 mg/kg体重/日) 以上の投与量では用量依存的に顕著な精巣毒性が観察された (2006071256) 。

AHPAクラス分類
及び勧告

・果実:クラス1 (22) 。

総合評価

安全性

・適切な量を12週間未満摂取する場合は安全性が示唆されているが、長期摂取の安全性については十分な情報がない。ラットを用いたガルシニア乾燥果皮抽出物の長期安全性試験において、精巣への影響が強く示唆されており、厚生労働省は安全性確保のために、「ガルシニア抽出物を継続的に摂取する健康食品に関する情報提供について (食発第0307001号平成14年3月7日)」という通知を行った。
・妊娠中・授乳中は、安全性に関して信頼できる十分な情報が見当たらないため摂取を避ける

有効性

(注:下記の内容は、文献検索した有効性情報を抜粋したものであり、その内容を新たに評価したり保証したりしたものではありません。)
・果実の外皮の抽出物は経口摂取で、減量に効果がないことが示唆されている。

参考文献

(30) 「医薬品の範囲に関する基準」(別添2、別添3、一部改正について)
(PMID:11929682) J. Pharm. Biomed. Anal., 28: 379-384, 2002
(PMID:11319829) Anal. Biochem., 292: 148-154, 2001
(2002188715) Journal of Oleo Science. 2002; 51(5):365-9
(2006071256) 臨床栄養,2006,108(1),60-4
(PMID:11443511) Int J Obes Relat Metab Disord. 2001 Jul;25(7):1087-94.
(PMID:9820262) JAMA. 1998 Nov 11;280(18):1596-600
(PMID:12037659) Int J Obes Relat Metab Disord. 2002 Jun;26(6):870-2.
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(PMID:17157086) Dig Liver Dis. 2007 Oct;39(10):953-5.
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(PMID:21936892) Nutr J. 2011 Sep 21;10:94.
(22) メディカルハーブ安全性ハンドブック 第2版 東京堂出版 林真一郎ら 監訳
(91) Registry of Toxic Effects of Chemical Substances (RTECS).
(94) Natural Medicines
(PMID:24133059) Phytother Res. 2014 Jun;28(6):887-91.
(PMID:25475477) Can J Cardiol. 2014 Dec;30(12):1732.e13-5.
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