体重減少を目的として使用したキトサン含有健康食品によりてんかん発作が再発した症例報告(101112)

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■タイトル
体重減少を目的として使用したキトサン含有健康食品によりてんかん発作が再発した症例報告(101112)

■症例
てんかん治療のためにバルプロ酸ナトリウムとクロバザムを服用していた18歳女性(日本)が、体重減少を目的に、キトサン含有健康食品(含有量不明)を2ヶ月間摂取したところ(摂取量不明)、血中バルプロ酸濃度が低下し、全身けいれんが再発した。キトサン摂取中止により改善したため、キトサンを含む健康食品により血中バルプロ酸濃度が低下したことによるてんかん発作の再発と診断された(2008113904)。

■解説
キトサンは、カニやエビなどの甲殻類から抽出されるキチン(不溶性食物繊維)を加工して酸性水溶液に溶けやすくしたもので、重金属や種々の化学物質を吸着する作用がある。このため、医薬品であるバルプロ酸ナトリウムと、キトサン含有健康食品を併用摂取したことにより、バルプロ酸ナトリウムの吸収が阻害され、その血中濃度が低下したと想定される。なお、バルプロ酸ナトリウムは副作用として食欲亢進および体重増加が報告されており、バルプロ酸ナトリウム服用患者が、体重減少を目的とした健康食品を自己判断で併用する可能性が想定されるため、注意が必要である。キトサンの素材情報は当サイトにも掲載済み。

■対策
・疾病治療中で医薬品を服用している場合は、自己判断で健康食品を利用しない

 医薬品成分と健康食品成分の飲み合わせや相互作用については、科学的事実が明らかでないことがまだまだ多いため、薬の服用中に自己判断で健康食品を利用することには大きなリスクが伴います。副作用についての悩みや、利用してみたい健康食品がある場合には、自分で判断をせず、医師や薬剤師などの医療関係者に必ず相談をしましょう。
・利用歴を記録しておく
 いわゆる健康食品を利用する際には、その必要性を十分に検討し、「どのような食品を」「いつから」「どのくらいの量・頻度で」利用しているか、記録に残しておきましょう。
・体調に異常を感じたときには摂取を中止する
 独自の判断で「からだによい」と思っていても、医薬品との相互作用や、個人の体質や摂取時の体調、また製品に問題があった場合などにより、上記のように予期せぬ健康被害が起きる可能性が否定できません。思い込みで摂取を継続したりせずに、異変を感じたら直ちに摂取を中止し、必要ならば医療機関を受診し、保健所にも相談してください。

■関連情報
外国製健康食品の入手や個人輸入等についての注意事項等→「健康食品や医薬品、化粧品、医療機器等を海外から購入しようとされる方へ(厚生労働省作成2010年版)」
健康食品に関する注意喚起情報→当サイト「最新ニュース」
当サイトに掲載済みの素材情報→「キトサン」

参考文献

(2008113904)てんかん研究;2007(25)3;178

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